階段塗り仕上げ段取り
階段は、鏝塗り仕上げでも、詰め込み仕上げでも、どちらの仕上げ方法でもかまいませんが、仕上がりまでの塗り厚のない場合や、階段幅が横に長い場合、鏝で塗って仕上げなければなりません。
1.下地コンクリートに、三倍に薄めた接着剤を塗ります。
この時、溝定木を張り付けている場合は、定木まで接着剤を塗ってしまわないように、定木のきわは、小ばけで塗り付けます。
2.コンクリート面の、立ち上がりと土間を、接着剤を少量混入したモルタルを、下こすりし、くし目を書いて、約一週間乾かします。
3.階段の角にタイル又は、埋め込み形ノンスリップを付ける場合、階段仕上げ前にタイル又は、ノンスリップを、あらかじめ階段に固定させます。
まず階段の墨より、タイル厚み分下がった所に、鉛筆で印を付けます。
ぬき板の上に定木を乗せ、上で付けた左右の印に定木の下場角を合わせて、ぬき板をコンクリート釘で止めます。
タイルを張り始めとなる所に印をつけ、その印の階段の一番上の段と、一番下の段に、糸を張り、階段天場の、ぬき板天場いっぱいに、モルタルを塗り付け、その上にタイルを並べて貼り付けます。
タイルは、ほんの少し奥側を高くし、勾配を取ります。これは、外部階段の場合、水勾配を取ります、この勾配に合わせてタイルも勾配を取るためです。この時、くれぐれも勾配を取りすぎないようして下さい。タイルの勾配を取りすぎると、タイルの鼻先が、垂れ下がったようになります。
張り付けるタイルは、一枚一枚裏に、セメントのノロ(セメントだけを水で練った材料、又はセメントに少量の化学糊を混ぜて水で練った材料)を塗り付けてから張れば、階段を仕上げた後から、タイルがはがれる事はほとんどおこりません。
4.階段立ち上がりなど、モルタルの塗りしろの多い所を、モルタルで塗りたし、くし目を書きます。