接着剤 ー モルタル用接着剤として売られています。
下地のほこりを取り除き3倍に薄めた接着剤をはけで塗り乾かした後モルタルや薄塗り材料を塗ったり薄塗り材料に少量混入して使用します。
モルタル ー セメントと砂を混ぜたものをモルタルと言います。
まずセメントを1とすれば、砂を2.5−3.5くらい ー 夏は砂多め、冬は砂少なめにします。これは夏は水分の発散が多いため割れやすく、冬はモルタルが硬化しにくく、固くなるまでに2日ぐらいかかることがあり、あまり砂が多い(さくいと言います)と、何日たっても固まらない事があります。 土間を塗る場合は、セメントと砂だけでいいですが、壁を塗る時は浅黄土を少量(セメントの5%くらい)混ぜます。 浅黄土はモルタルの粘性増加と収縮防止の目的で用いますが浅黄と砂だけではぜんぜん固まらないので注意して下さい。
セメントと砂と浅黄をよく混ぜ合わせ、少しずつ水を加えてクリーム状より少しかために練ります。
モルタルは、一度に厚く塗るとひび割れしたり、下地から浮いたりするため、壁など塗る時には下地に接着剤を塗った後モルタルを薄く塗り、1週間ほど乾かしてから2回塗りして仕上げていきます。
セメント系薄塗り材料 ー 下塗り用と上塗り用があります。
多少の補修なら薄塗り材の30番がてごろです。これにはのりや骨材が入っていて水と少量の接着剤を加えるだけなので使いやすく上塗り用がなくても塗った面に水をつけて押さえたり、はけではいて仕上げたりできます。30番は骨材の大きさです。水を加える時は少しずつ加えます、水を入れすぎて、どろどろになり塗れなくなる事があるので注意しましょう。
石膏系薄塗り材 ー これも水を加えるだけの製品があり、特にせっこうボードや和室の石膏下地の補修用です。ただ古い和室などに使用する場合、柱に紙テープを貼るなどしないと、材料の付いた所が白くなってしまいます。この白くなった所は、水でちり掃除しても取れません。
土壁の上に石膏系の材料を塗っても、めくれてきます。どうしても石膏系をぬる場合は、壁をよく水でしめらせてから土を薄く塗り、乾かないうちに石膏系の材料を薄く塗り3日ほど乾かしてから、上塗りの前の下地を塗ります。
土壁の塗り替え下地材 ー これは既製品がないので自分で作りましょう。
山土と砂をそれぞれ4.5mmのふるいにかけます。ちなみにふるいにかけるのは、なかなか大変な作業です。 関西では山土のふるいにかけたものを、こつちと言って建材店で売っています、砂は珪砂の5号で代用可能です。
山土は、近くの建材店で、(NTTタウンページの建築材料で探して、電話で問い合わせて下
さい。)大坂近辺では、こつちと称して約20kgのビニール袋入りで売っています、これを買って下さい、他になしめ
つちもありますが、なしめつちは、少し砂混じりで、目が荒いです。
こつち1(約20kg)に対 して砂3くらいの割合に、わらすさ(もみすさ、中塗りすさと言われ、フシのない2cm位に切った物)適量(市販されている横40cm、縦70cm位の紙袋に入ったものの、五分の一程度)、塗りしろが少ない場合、から合わせの時、化学合成のり(マポローズ、メトローズなどと称して売られている)を少量混
ぜたほうがいい場合もあります。(わらすさは、あまり入れすぎると、ばさばさで塗
りづらいです。)
塗ってすぐ乾くようだと、のりが少ない、又は下地の壁に水のかけようが少ないです、しかし後からのりだけを加えても、のりがとけずのりの固まりができるので、初めにのりを多めにして、塗り加減で土と砂を加えましょう。
尚土壁にセメント系の材料は、ひび割れしやすいのでやめましょう。
屋内の上塗り材 ー 昔からよく使われる代表的な漆喰壁、綿壁やジュラク壁などの繊維壁、砂ジュラク壁、の既製品が一般的で、漆喰壁以外は、製品といっしょにボンドの入った物を購入しましょう。 ボンドが入っていないと、塗った壁にすれてあたるたびに、ぼろぼろと少しだけ落ちてきます。 1M50cm四角ぐらいが1袋です。
漆喰壁は、糊など配合してあり、水を加えるだけで塗り付けられる材料が市販されています、この材料が便利で、塗り付けた後、乾かさない内に何度も鏝でなでることで、綺麗に仕上がります。 練り方は初めに水少な目で固めに練り、固まりをよくすりつぶしてから、クリーム状になるまで水を加えていきます。
ジュラク壁は、上塗り前の壁に出来た小さなキズや、中塗りで綺麗にふせこめてい
ない鏝波など、仕上げ表面に出やすい為、綿壁に比べれば少し難しいかもしれませ
ん。
砂ジュラク壁は、小さなキズを気にすることなく仕上がるので、塗りなれた職人であれば作業し易いのですが、初心者にはかなり塗りにくい材料かもわかりません。この材料は、クリーム状より少し固めに練った材料が塗りやすいです。
初心者には綿壁が塗りやすいでしよう。 綿壁は乾いてくれば、綿と綿の間が開いてくる為、薄く塗りすぎると下地が見えてくる場合があるので、塗り付けは綿壁でも二回塗りし、ビニール鏝でなでて仕上げる方がいいでしょう。
綿壁、ジュラク壁、砂ジュラク壁の練り方は、ほとんど同じで、適量よりかなり少な目の水を、綺麗な練り箱(トロ箱)に
入れ、添付のボンドを加え、よく混ぜた後、骨材を加え、初めはかなり硬めによく混
ぜ合わせ、固まりが出来ないようにします。 (ジュラク壁の場合、この硬い材料で、小さな穴やキズに
すり込んで下地を直します。) よく練れれば、クリーム状になるまで水を加えて、
よく練ります。
電動撹拌器があれば、さびや油を取り除いた20リットル丸缶で練れば楽に練るこ
とも出来ます。 必要な材料分より少な目の水の中に、ボンドを入れ次に材料を入れて行きます、かためになったものをよくかき混ぜてからから、水を少しずつ加えてクリーム状にします。